会議で、明確な反対意見は出ていない。
誰かが強く止めているわけでもない。
それでも、なぜか話が前に進まないことがあります。
「では進めましょう」と言うと、少し間が空く。
「問題なさそうですね」と確認すると、誰かが小さくうなずく。
けれど、その場には、決まりきらない空気が残っている。
反対していないのに、進まない。
合意しているように見えるのに、動き出さない。
そこでは、言葉としての反対ではなく、場の中で別のものが前景に立ち上がっているのかもしれません。
責任の重さ。
あとで起きる不安。
誰が引き受けるのかという曖昧さ。
言えば波風が立つという感覚。
沈黙やうなずきだけを見ていると、合意に見えることがあります。
けれど、経験されている世界の中では、まだ何かが決まっていない。
その「進まなさ」の輪郭を見てみると、組織の場で繰り返される揺れが見えてくることがあります。
この構造は、講演で扱うテーマの一部です。
誰も反対していないのに、話が進まないとき
